俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

海水

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今、家の近くの喫茶店にいる。

いつも空いているのに、今日は何でか客で一杯。

僕はモーニング600円を食べながら、店に置いてある雑誌を読んでる。鞄の中には読まなくてはいけない本が3冊、じっと僕が取り出すのを待っている。

 

実は、ある新聞社から本について書く、書評までいかないエッセイの様な仕事が来た。

嬉しくて引き受けてみたものの、

今朝、改めて「新聞」に怖気付いた僕は嫁さんに、

「いやー、新聞って俺が書いてええんかー?」

て聞いたら、

「あんたにちゃんとした物頼む訳ないやん?いつも通りアホな事書いとけば」

と言われた。

流石は奥様よく分かってらっしゃる。

 

でも、もし貴方がもう少し優しく言ってくれたならば、僕は海の水を一滴残らず飲み干すことだって出来ただろうに。

 

ぺっぽ

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嫁さん 三男 次男 僕 長男

の順に寝てる。

子どもに買った二段ベットは、

物置になっている。

狭い。

 

次男、さっき寝ながら笑う。

目が開いてる、けど寝てる。

眼球がピクピク動いている。

ほっぺたが赤くてかわいい。

 

右側、長男。

目は閉じてる。

睫毛長い。

僕の枕に頭を乗せてくる。

ほっぺたが赤くてかわいい。

 

三男、嫁さんにくっついて寝てる。

ここからよく見えない。

「ほっぺた」の事を「ぺっぽ」という。

 

トイレから戻る、

僕の場所がない。

体を捻り込む、寝る。

 

ヒデくん

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ヒデくんから連絡があって今日会ってきた。

もう何年経ったろうか。

僕の家に居候してたヒデくん。

「家賃ぐらいは払わしてください」

って真面目な顔で言って、半年で3千円しか払わなかった爽やかでイケメンのヒデくん。

「調理師免許持ってますから」って言って、

作ってくれる料理があんまり美味しくなかったヒデくん。

(詳しくは「お父さん、だいじょうぶ?日記」参照)

 

あのヒデくんが転職したらしく、研修で東京にやって来た。

「前の職場はモラルが低下して辞めたんですわ」

だそうで、

「今度はコンサルですわ」とか

「ニッチな業種ですわ」とか

僕の分からない言葉を覚えて帰って来た。

 この間、家族でオーストラリアに行ったらしく、

「カンガルーってやばくないですか?」って、

嬉しそうに写真を見せてくれて、

「おう、やばいな」って僕も言ったけど、

何がやばいのか分からなかった。

元気そうで何よりです。

 

 

 

言葉にならない

 

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「◎△$♪×¥●&%#?!」

夜、子どもと寝る準備をしていると、隣の部屋から聞こえてきた。

「◎△●&%#?!」

嫁さんが何か言ってるのは分かるけど、

何て言ってるか分からない。

放っておく。

「いい加減誰か来たらっ」

嫁さんが怒ってるみたいなので、子どもらに様子見に行ってもらう。

「ハサミハサミ」

子どもが湿布を持ってきて半分に切り、急いで隣の部屋に戻って行った。

静かになった。とにかく落ち着いた様子。

少しして扉が開く。

「寒う〜寒う〜っ」

びっこひいた嫁さんが、パンツいっちょでやってきた。中々ワイルドで刺激的な登場。

裸で何してたのか聞いたら、

スリッパ履こうとしたら、上手いこといかず、ぐねったらしい。(よくわからん)

「骨折してると思う」

って嫁さんは言ったけど、

してないと思う。

 

タケちゃんの恋

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昨日は急遽「タケ会」が開かれた。

タケちゃんは会ってすぐさま、

「タケ会」を改め「まっすぐの会」

にしようと言い出した。

「メンバーの3人がまっすぐ生きているから」

という事らしいが、これ以上まっすぐなネーミングは無いと思う。

 

タケちゃんは今、恋をしている。

50才間近でも恋は恋。

意中の人に送ったLINEが既読にならないと悶絶しているオッサンの姿には、爽やかさのかけらもないけど、タケちゃんは恋をしている。素敵で無敵。

「恋の駆け引きとかしたく無いから、絵文字は使わんようにしてるんやわ」

と、よくわからないことを言ってる。

うまいこといってほしい。