家で皿洗い係になって久しいが、
夜、仕事から帰宅して皿を洗ってると、
晩ごはんの食器の下から昼ごはんの食器、
その下から朝ごはんの食器が発掘される。
歴史は地層を見れば大体分かる。
家で皿洗い係になって久しいが、
夜、仕事から帰宅して皿を洗ってると、
晩ごはんの食器の下から昼ごはんの食器、
その下から朝ごはんの食器が発掘される。
歴史は地層を見れば大体分かる。
なんか大変な事になってきてる。
週末も家からでない方がいいらしかったし、桜が咲いてるのに朝から雪が降ったりして、どこにも行けないから、冷蔵庫の掃除をした。綺麗になった冷蔵庫を何回も開けては眺めている。
この間、学校帰りの長男とOくんが、
僕の仕事場に入ってきた。
なぜなら、長男がプラモデルとレゴをするだけの勉強机も同じ部屋にあるから。
僕がノートパソコンとは別に、
色がよく判別できるモニターをつないでるのを見て、
「パソコン2台もあるじゃん」
とOくんが言った。
「おっちゃんの仕事でいるんやわ」
と僕が言うと、
「へー、そういう仕事してんだ」
って知った顔で言った。
4月は、
そこそこ仕事が入ってて、
月の目標額に達しそう。
とりあえずは安心。
近所に住んでる子どもの友達のOくんは、
朝の登校時、うちの子を呼びに来てくれる。
「早く準備しーや、Oくん待たしたらあかんよ」
と雷を落とす嫁さんの声が子どもに聞こえていないのか、僕に似て出来が悪いのか、Oくんにいつもインターフォンを鳴らしてもらってから、少し待ってもらうことになる。それで僕は、インターフォンの液晶に映ったOくんに話しかける。
「Oくんおはよう」
と僕が言うと、
「おっはー」
と返事してくれる。
僕はOくんが退屈してはと、
「おはようございます」の声を変えたり、
語尾を変えたりしながら、ひつこく挨拶する。
すると、Oくんはクスッと笑って、すぐにインターフォンのカメラを指で押さえて、こっちから見えないようにしてくる。
僕はこの一連のやりとりが好きで、朝、インターフォンが鳴るのを楽しみにしている。