俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

江口様

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家シリーズより

今日も家にいたので、本棚をかたずけた。

そしたら、本棚の奥から、「江口様」と書かれた茶封筒が出てきた。

その茶封筒を見て、僕は思わぬところで、昔の恋人にばったり会ったような気分になった。

 

「えっ、あれからどうしとったん?」

「まあ、色々と」

「そうやんな、そうやわな」

 

茶封筒の中身は、結婚前に買ったエロ本。

 

今日、46歳になる。

 

 

卒業

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前に三男が3才になったら、

母乳を辞めると嫁さんが言っていた。

「そういえば、おっぱい辞めたん?辛いの塗ったん?」

と嫁さんに聞いたら、

「今日柚子胡椒塗ったら、見ただけで飲まなかったよ」

と言っていた。

夜、三男は何回か起きて、いつになく泣いてた。

 

時間よ止まれ

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買うはずだったケーキ。

 

三男が3才になった。

早い。

一人目は必死だった。

二人目はゾンビが増えたようで大変だった。

三人目は余裕が出来たのか、只々かわいい。

あんまり早く大きくならんといて欲しい。

 

約束していたクマのケーキが、予約制だったらしく買えなかった。急遽生協でスポンジと生クリームを買ってきて、嫁さんがクマのケーキを作ってくれた。

なかなか愛嬌があった。

 

慣れ

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コロナに慣れてきた。

というか、家にいる生活に慣れてきた。

友達はみんな、早く仕事に行きたいと言っているが、

僕は、お金が続くのなら、

このままそっと生きていきたいなと思い始めている自分がこわい。

もし、今度仕事が入ったら、

僕は時間に合わせて起きて、電車に乗って、仕事先の人とちゃんと挨拶して、撮影できるんだろうか。

 

思い出の品

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地元の大阪の友達から、オンライン呑みをしようという誘いが来た。

夜、いざ始めてみると、最初なんとなく盛り上がらなかったが、だんだんと慣れてきたのか、酔ってきたのか、楽しくなってきた。

Sが思い出の品だという、別れた奥さんのパンツを出してきた。

綺麗に四角く畳まれているのが悲しい。

オンライン呑みも悪くない。

最後、Sは思い出のパンツ一つになって踊ってた。