庭に池ができてた。
子どもが掘って作った。
水が土にしみこんでいかないように、
底にはビニールが敷いてある。
そこに田んぼや川から連れてこられた、
ザリガニとおたまじゃくしとタニシがいる。
次の朝、ザリガニがいなくなったと、
子どもが騒いでいた。
庭に池ができてた。
子どもが掘って作った。
水が土にしみこんでいかないように、
底にはビニールが敷いてある。
そこに田んぼや川から連れてこられた、
ザリガニとおたまじゃくしとタニシがいる。
次の朝、ザリガニがいなくなったと、
子どもが騒いでいた。
今日も家にいたので、本棚をかたずけた。
そしたら、本棚の奥から、「江口様」と書かれた茶封筒が出てきた。
その茶封筒を見て、僕は思わぬところで、昔の恋人にばったり会ったような気分になった。
「えっ、あれからどうしとったん?」
「まあ、色々と」
「そうやんな、そうやわな」
茶封筒の中身は、結婚前に買ったエロ本。
今日、46歳になる。
朝方、寝ていると耳元でパラパラ聞こえる。
目を開けて確認してないけど、
子どもがマンガを読んでいることは分かってる。
負けじと眠りに帰ろう。
帰れない。
前に三男が3才になったら、
母乳を辞めると嫁さんが言っていた。
「そういえば、おっぱい辞めたん?辛いの塗ったん?」
と嫁さんに聞いたら、
「今日柚子胡椒塗ったら、見ただけで飲まなかったよ」
と言っていた。
夜、三男は何回か起きて、いつになく泣いてた。
買うはずだったケーキ。
三男が3才になった。
早い。
一人目は必死だった。
二人目はゾンビが増えたようで大変だった。
三人目は余裕が出来たのか、只々かわいい。
あんまり早く大きくならんといて欲しい。
約束していたクマのケーキが、予約制だったらしく買えなかった。急遽生協でスポンジと生クリームを買ってきて、嫁さんがクマのケーキを作ってくれた。
なかなか愛嬌があった。
コロナに慣れてきた。
というか、家にいる生活に慣れてきた。
友達はみんな、早く仕事に行きたいと言っているが、
僕は、お金が続くのなら、
このままそっと生きていきたいなと思い始めている自分がこわい。
もし、今度仕事が入ったら、
僕は時間に合わせて起きて、電車に乗って、仕事先の人とちゃんと挨拶して、撮影できるんだろうか。
地元の大阪の友達から、オンライン呑みをしようという誘いが来た。
夜、いざ始めてみると、最初なんとなく盛り上がらなかったが、だんだんと慣れてきたのか、酔ってきたのか、楽しくなってきた。
Sが思い出の品だという、別れた奥さんのパンツを出してきた。
綺麗に四角く畳まれているのが悲しい。
オンライン呑みも悪くない。
最後、Sは思い出のパンツ一つになって踊ってた。