俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

アイクリーム

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イギリスのキルバーンという街で、僕はフラット(アパート、マンション、団地等をイギリスではそう呼ぶ)を、ファッション関係の3人のゲイの人とシェアしていた。ある日、その3人から「ケンタロウー、もうすぐ30才だよね?、そろそろアイクリームを始めた方がいいよ」と言われた。僕がアイクリームがわからないというと、「オーマイガー、目の下に塗るクリームだよ。今始めれば、40になっても高級なクリームは必要ない。でも後から始めたら、安いクリームでは効かないよ」と忠告された。僕は、どっかのリフォーム会社の宣伝のような忠告に、全く関心がなかったので適当に返事したように思う。

でも最近、鏡で40も半ばに差し掛かった自分を見ると、目の下の皮膚の色とたるみが三国連太郎さんのそれに似てきている。彼らが言っていた「Xデー」は知らぬ間にやってきていた。でも、僕には三国さんの様な目だけで語る演技力も必要ないし、そもそも高いクリームを買う気もないので、たまに嫁さんが肘とか乾燥するところに使うクリームを拝借して、目の下に擦り込んでいる。