俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

いとや2

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またひとつ、実家のブティックの僕の生まれるずっと前の話をします。


これまたある日の晩、いつものように店の二階で、家族と店員の人たちで寝ていると、店員の女の子が「泥棒やー!」と叫んだ。みんなが驚いている中、おばあちゃんは布団から飛び起きて、泥棒を商店街の端まで「ドロボー!」と大声で叫びながら、裸足で追いかけていった。

 

泥棒は店に盗みに入ったまではいいが、店員の女の子が寝ているのにムラムラときて、イタズラをしたら大声を出され、そのままおばあちゃんに追いかけられて逃げて行ったらしい。

 

生前、 おばあちゃんがこの話をする時はいつも、おじいちゃんが全く役に立たなかったという話に最後はなる。