俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

褒めるおじいさん

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アフリカの電器店

今日、近所のスーパーで次男の友達のK君にばったり会った。

ありきたりな挨拶していたら、知らないおじいさんが近づいてきて、

「恐竜のTシャツかっこいいね」

といきなりK君の着ていたTシャツを褒めた。

そのおじいさんは、満面の笑みを僕らに投げかけてくるが、どこか体が悪いらしく、体からはチューブが出ていた。

「お父さんが買ってくれたの?お父さん、センスいいね。」

おじいさんは僕の事をK君のお父さんと思って褒めた。

「ボク、恐竜好きなの?嬉しいね。いいお父さんでよかったね。」

とまた褒められた。

「僕とこの子は赤の他人で、このTシャツも僕が選んでも買ってもないです。」

と誤解を解いたところで、どうってことはない。

僕はテレた風にK君の坊主頭を撫でて、父親を演じてみた。

「よし、これからはこのおじいさんみたいに、周りの人の事を褒めていこう。」そう思った。

チラッとK君を見ると、にこりともしてなくてびっくりした。