俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

告白

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連載の話がきた。うれしい。

よっぽど面白くない限り、一年は続くんじゃないかと思う。

 

単発の仕事は、都合のいい時にだけ呼び出される男。

でも連載は、「付き合ってください」って言われた幸せな男。

 

「あ、はい、僕でよければ」

と言った瞬間、

彼女の友達AとBが、校舎の陰から小走りで現れて言う。

「〇〇ちゃん、ほんとよかったね! 加瀬、〇〇ちゃん泣かしたら、私たちが承知しないからね」

「おう」と僕はグラウンドの方を見て返事をした。

泣いちゃうぐらい本当の恋にしてくださいな。

「カキーーーン」

校舎に跳ね返った金属バットの音を、

僕は一生忘れないと思う。

 

これから一年、あと何人と付き合えば、

家族が食べていけるか計算する。