俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

ゆきえごろく 

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三男が生まれたばっかりの時の写真

今日、長男と次男は友だちとそのご両親に川遊びに連れて行ってもらった。

僕と嫁さんは、あまりに暑いので、三男を連れて近くの喫茶店に行った。

席に着くと、隣に座った50代と思しきおしゃれな白髪ショートヘアの女性と、少し年下と思われる女性の話し声が大きかったので、聞くともなく聞こえてきた。

「重要なのは過程じゃないの、目的地。その目的地がどこかってこと。私はバスも乗るし、電車も乗る。うちの人は車かもしれないし、飛行機かもしれない。でも目的地が一緒なの」

と年上の女性が淀みもなく言い切った時には、

もう嫁さんの話は一切頭に入ってこなかった。

隣の席の話の内容は、年下の女性はバツイチだがパートナーがいて、周りには結婚を勧められるが、どうしたものかと年上の友人に相談していた。

 

「恋愛はいくつ相手の好きなところを探せるか、

結婚はいくつ相手の嫌な所を許せるかの違いなの」

 

と年上の女性がまた言った。

「ゆきえさんすごーい。ゆきえごろくメモっていいですか?」

年下の女性はかなり感心した様子で、ゆきえも満更ではなさそう。

「ええと、恋愛は…。結婚は、相手のことを許せるか」

と年下の人が熱心にメモっていると、

「違う。相手の嫌な所を許せるか。」

 とゆきえが訂正した。