2020-12-27 おれは正直者 男の人がひとり立っていた。 信号を待っていた。 車は来そうにない。 3歩で渡れそうな道の信号を その人は渡らない。 「あれぐらい渡ったらいいやん」 とうちの妻に陰口を叩かれようと、 その人は、しかと信号を見据えている。 青になった。 正直者は3歩で渡きった。