溜まり場
エッセイの締め切りを明日に控え、
何にも書けてないので図書館にくる。
棚から依頼を受けた雑誌のバックナンバーを
ガバッと掴んでソファに座る。
平日の朝の図書館は、おじいさんの溜まり場。
雑誌に集中していると、
「ぶっ」
と音がする。
への音。
この中のおじいさんに違いないが、
みんな何もなかったように読んでいるので、
誰だかわからない。
雑誌に戻る。
少しするとまた「ぶっ」。
音に悪びれた感じが少しもない伸びやかな音。
また「ぶっ」。
平日の朝の図書館はへの溜まり場。