俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

図書館

行きつけの喫茶店が改装中なので、

図書館に仕事をしに行く。

係の人に席の取り方を聞くと、

「よくこられますか?」と聞くので、

初めてなことを伝えると、

「これからもよくこられますか?」と聞いてきた。

僕が「今日次第で、よく来るかどうか決まります」と言うと、

機械で今日の分のチケットを取ってくれた。

よく来ると言えば、どうなっていたのか気になりつつ席に向かう。

自分の席を見つけると、

横の席のおじさんの六法全書が置いてあったが、

僕が椅子を引くと退けてくれた。

IPADを出して、仕事を始める。

「シューハー、シューハー…」

ダースベーダーのような息遣い。

六法全書のおじさんで間違いがない。

気になる、が気にしないふりをして仕事を続ける。

ガタガタガタガタガタ…。

六法全書のおじさんの貧乏ゆすりで間違いがない。

しかも、横目でみてみるとなぜか裸足。

そして、時折粉っぽいものを指先でパラパラと僕の方に撒く。

もう帰りたい、が負けたような気がするので

画面に集中しているふりをする。

六法のおじさんがゲップをした。

片ケツを上げ屁をこいた。

僕は文字を打っいるふりをする。

「これも勉強です」と六法が独り言を言って、

ユーチューブを見だした。

それは勉強ではない。

この先、うんこをするか、ちんちん出しても

もう僕は驚かない。

図書館には、あまり来ないと思う。