俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

フリーランス

フリーランスのカメラマンの僕にとって大事なのは、

電車から降りたら駅構内のトイレを探すこと。

どっかの道、よその会社、人の家なんかで撮影するので、

できるときにやっておく。

お店に入っても、

カメラバックを置いたままトイレに行くのも怖いし、

歳のせいか近いので、

電車を降りると目がトイレを探す。

さっきしたばかりなのに、

癖でトイレに入ってしまう。

なので、そんなに出ない。

横の人に「全然出てないな」

と思われやしないかと、

出なくても出てるふりをする。

 

 

 

学校


最近、上の三人が幼稚園、小学校に行った後、
四男も「学校いってきまーしゅ」と小さいリュックを背負って玄関に立っている。
その四男の学校とは、近所の金魚屋を覗き、
政治家の看板の端に描かれたしょうむない動物の絵を
鳥獣戯画展にきた年配の男性ぐらいじっくり鑑賞し、
川の鯉を見ては「お水飲んでるね」と言い、
大きい車を全部バスというので、
「あれはトラックだよ」と教えても「バシュだよ」と逆ギレし、
公園で散々遊び、帰り道はおんぶ。
これが四男の学校です。

最近「パパしゅき」とよく言ってくれるので、
僕も一緒に登校します。

 

 

秘密

 

20歳の頃、ちょっとした秘密があった。

今思えば全然大したことないけど、

いい加減一人で持ちきれなくなって

友人Nの家に泊まった時に聞いてもらった。

 

真剣な面持ちで聞きおえたNは、

自分には代わりに話す秘密がないからと言って、

布団の中でごそごそ準備をすると、

Nの布団に下の方から潜って、

照らすよう僕にライターを渡した。

僕は言われた通り布団に潜りライターをつけると、

目の前にNの肛門があった。

「これでおあいこでええか?」

とNは四つん這いで言った。

 

 

 

 

 

 

木綿のハンカチーフ

行きつけの喫茶店が改装中。

代わりに近くのスターバックスに行ってみたが、

調子が出なかった。

図書館にも行ってみたけど、

仕事が進まなかった。

 

4月中には改装が終わる。

僕としては改装前の状態に一切不満がなかったので、あまりオシャレになったり、

ハワイ風、シアトル風、サードウェーブ風みたいに

どこか風にならないで欲しい。

働いている人の感じがいいので、

バイトの面接担当も変わらないで欲しい。

ここで働くのがステータスみたいになって、

張り切った人が集まらないで欲しい。

コーヒーや料理がおいしくなっては欲しいけど、

他のバランスが崩れるくらいなら

今までみたいにそこそこでいい。

そこそこがいい。

それに間違っても流行らないで欲しい。