俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

真夜中の訪問者

真夜中の暗闇。
「パパ、おなかへった」と、四男やってくる。
寝たふりを決め込むが、
しまいに可哀想になってきて
台所に行きバナナを食べさせる。

食べ終わって水を飲むと、

「ごほんよんで」という。
「一冊だけ読んだら寝ようね」と念を押すが、
だいたい3冊は読まされる。
読み終わると、すっと立ち上がり、
用済みの僕にやさしく手を振って、

妻のところに帰っていく。
さようなら。