食器洗いをし、2階にあがった。
「ため息するぐらいやったら、洗い物せんでもいいよ」
と四男を寝かせていた妻が言う。
小春日和。
食器洗いをし、2階にあがった。
「ため息するぐらいやったら、洗い物せんでもいいよ」
と四男を寝かせていた妻が言う。
小春日和。
長男の授業参観の帰り。
懇談会に出る妻を置いて学校を出る。
四男を抱っこして、
ぐずる三男の為に、
駅前のチキンノグチで焼き鳥のももを1本買い、
駅のロータリーで食べさせた。
食べるのがすごく遅いので急かすと、
「おそく食べてるんだから」
と言う。
最後のひとかたまりを少しずつ噛みちぎっては食べ続ける。
早く食べて欲しい。
目の前をおばあさん二人が横切る。
三男は僕に小声で
「二人ともおばあさんだね」
と言った。
「しっかり準備して、次の試合も頑張ります。」
試合後のインタビューでスポーツ選手がよく言っているけど、
「そんなに準備せんでも、次の試合はギリなんとかなると思います。はい。」
とか言ってくれないかなと思う。
「今日は勝てましたが、反省点もあるんでね。そこを修正して、次の試合に臨みたいです。」
と言うのもよく聞く。
「今日は勝てたから、まあよしとして、次の試合?その時に考えたいと思います。」
ぐらい言ってもらえないか。
エッセイの締め切りを明日に控え、
何にも書けてないので図書館にくる。
棚から依頼を受けた雑誌のバックナンバーを
ガバッと掴んでソファに座る。
平日の朝の図書館は、おじいさんの溜まり場。
雑誌に集中していると、
「ぶっ」
と音がする。
への音。
この中のおじいさんに違いないが、
みんな何もなかったように読んでいるので、
誰だかわからない。
雑誌に戻る。
少しするとまた「ぶっ」。
音に悪びれた感じが少しもない伸びやかな音。
また「ぶっ」。
平日の朝の図書館はへの溜まり場。