土曜日の朝起きると、
先週撮影した写真データ作成のセレクトが大量に来ていた。
納期、月曜日朝まで。
いつもなら「下請けに週末はないのか」
と愚痴るところが、
今回の仕事はギャラが良かった。
フレッシュな気持ちで仕事も進む。
「売り上げが全てを癒す」
長男の塾の説明会に妻が用事で行けないので、
僕が代わりに行くつもりでいたら、
「パパが行ったら、変なこと言いそうだから行かないでいい」
と長男が妻に話してるのが、
洗面所から聞こえてきた。
「すっごいいいの買ってきたよ。」
学校のバザーから帰ってきた次男が興奮して言った。
居酒屋で焼酎が入ってそうな蛇口のある甕。
友だちと取り合いになってジャンケンに勝ち、
やっとのことでうちにやってきた、らしい。
どおりで立派な木の台座に座ってる。
「250円安いでしょ?」
と次男は小さな蛇口をひねって、
満足そうに水を飲んでいた。
2日経過。
すでに次男はその甕の存在をすっかり忘れているが、台所ではかなりの存在感を放っている。
「ロックを聴いてロックしてはいけない」
とラジオでロッカーが言っていた。
三男の運動会。
父兄のリレーを見ていると、
「多分あの人が一番早いよ」
と長男が言った。
陸上選手のような格好をした、
いかにもに足の早そうなお父さんがいた。
「やっぱり父兄リレーに出なくてよかった」
と思って見ていたら、
その人はそんなに早くなかった。
「あの人、そんなに早くなかったね」
と長男も言っていた。