四天王寺の亀
大阪の展示の設営に大阪の友達のとくさんと
リトルモアのFさんが手伝いに来てくれた。
お昼。下のカフェでごはんを食べる。
大阪のとくさんと東京のFさん。
僕の中で一緒の空間に存在するはずのない2人と
半分外に出たテーブル席に当たる太陽が暑かったが、
とくさんは一向に気にしない。
ふたりが当たり前のように話しているのを見ていると、
これは夢なんじゃないかと思えてきた。
この展示も本の中の家族も夢の中の話のように思えた。
お彼岸で四天王寺にぞろぞろと向かう人の顔をよく見てみると、
みんな、うちのおじいちゃんとおばんちゃんで、
「けんちゃんいこか?」と言って僕の手を引き、
四天王寺の亀でぎゅうぎゅうになった池まで連れて行ってくれた。