俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

告白

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連載の話がきた。うれしい。

よっぽど面白くない限り、一年は続くんじゃないかと思う。

 

単発の仕事は、都合のいい時にだけ呼び出される男。

でも連載は、「付き合ってください」って言われた幸せな男。

 

「あ、はい、僕でよければ」

と言った瞬間、

彼女の友達AとBが、校舎の陰から小走りで現れて言う。

「〇〇ちゃん、ほんとよかったね! 加瀬、〇〇ちゃん泣かしたら、私たちが承知しないからね」

「おう」と僕はグラウンドの方を見て返事をした。

泣いちゃうぐらい本当の恋にしてくださいな。

「カキーーーン」

校舎に跳ね返った金属バットの音を、

僕は一生忘れないと思う。

 

これから一年、あと何人と付き合えば、

家族が食べていけるか計算する。

 

 

聞こえていますか?

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朝から曇り。

今日、初めて「Zoom」で打ち合わせをした。

大事なところになると、

音声と画面がフリーズした。

「聞こえてますか?」

ってところはよく聞こえた。

 

昼、夜、カレー

 

 

サラダ記念日

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冷蔵庫に、もうゼリーは無かった。

嫁さんが、僕の分まで食べていた。

それは、ぼんぼんの友人Nが、家族分の5個送ってくれたお洒落なゼリー。多分、洒落た味がしたと思う。

 

「何で聞かんと勝手に食べんの?」

と嫁さんに聞くと、

「置いてるから、いらんと思ってんやん。ちっさい男やな。いつも私の分もあげてるやん」

と開き直る。

「じゃ、いつも募金してる人は、勝手に募金箱からお金とってええんか?」

と言うと、

「ちっちゃー、何でそんなにしつこいの?」

と嫁さん。

しょうがないので、拗ねて昼ごはんを食べてると嫁さんが、

「サラダいる?あげてもいいけど、もうゼリーの事は言わんとってよ」

と言った。