「サンタさんて本当にいるの？」
夜寝る前に長男が聞いてきた。
「なんでや、誰かおれへんていうてたか？」
と聞き返すと、
「スイミングのバスの四年生の子。」
この問いになんと答えれば良いのか。
でも本当にいないのか？見てないだけでいないと言って良いのか？
じゃ、お化けはいるのか？妖怪は？UFOは？ネッシーは？つちのこは？徳川埋蔵金は？
「おるやろ」
と僕は答えた。
「世界もクリスマスは25日だよね？サンタさんて何人ぐらいいるのかな？」
と聞いてくるので、
「そら、けっこうおると思うで」
と言うと、
「神奈川県の人もいるし、日本だけで１０人はいるよね。１０人くらいで配れるか。」
と長男は見積もる。
「まぁ、それぐらいはいるやろな」
と僕は同意した。
先日、某カメラメーカーの冊子の写真を撮る仕事がきた。
それは、そのカメラメーカーのカメラを使い、
楽しくユーモアのある写真を１、２枚撮るというもの。
最近出張続きで締め切りまで時間がなく、
出張先の大阪で叔母にモデルになってもらい撮影し、担当の人に送ってみたけど、すぐさまボツになった。「子どもの写真を撮ってください」と言われて、締め切りが少し延びた。
長男は明日漢字５０問の再テストがある。
今日はプールで遅くなるから、
遊びに行く前に勉強しなさいという嫁さんを無視して、
長男は友だちのところに遊びに行った。
案の定、長男は夜に怒られながら勉強していた。
嫁さんがヒートアップしてきたので、
僕は引き継いで漢字の勉強を手伝う事にした。
「どの漢字が覚えるの一番難しい？」
と長男に聞いたら、
「柱」
と答えた。
拝啓 十七の僕へ
君は「どうやったらそないなんねん？」と関西風に驚くかもしれませんが、僕はなんでか神奈川県に住んで、これもなんでかカメラマンをしています。今日は大阪に出張でたまたま上ノ太子駅に27年ぶりに降りました。
そうです。高3年の夏以来です。君が予備校の夏期講習で出会った彼女の街です。
彼女は土地柄か、少しヤンキーぽくてB'zの稲葉さんが好きでしたね。
彼女にお願いしてもらった写真は、友達とヤン車前でピースして写ってたっけ。
男子校の3年間で女の子と上手く話せなくなった君でしたが、よく長電話なんかして楽しそうにしていましたね。
最後、君のコミュニケーション能力の低さのせいで、変な感じで終わってしまった君の初めての彼女の町。
サッカーしか知らなかったあの時の君は今、首からカメラを下げた白髪頭のおっさんになって彼女の町に来ています。
追伸
肉屋でフライ物をあげているおばさんがいましたが、彼女ではなかったです。
