拝啓 十七の僕へ
拝啓 十七の僕へ
君は「どうやったらそないなんねん?」と関西風に驚くかもしれませんが、僕はなんでか神奈川県に住んで、これもなんでかカメラマンをしています。今日は大阪に出張でたまたま上ノ太子駅に27年ぶりに降りました。
そうです。高3年の夏以来です。君が予備校の夏期講習で出会った彼女の街です。
彼女は土地柄か、少しヤンキーぽくてB'zの稲葉さんが好きでしたね。
彼女にお願いしてもらった写真は、友達とヤン車前でピースして写ってたっけ。
男子校の3年間で女の子と上手く話せなくなった君でしたが、よく長電話なんかして楽しそうにしていましたね。
最後、君のコミュニケーション能力の低さのせいで、変な感じで終わってしまった君の初めての彼女の町。
サッカーしか知らなかったあの時の君は今、首からカメラを下げた白髪頭のおっさんになって彼女の町に来ています。
追伸
肉屋でフライ物をあげているおばさんがいましたが、彼女ではなかったです。