俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

氷点下

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夕立に会ってびしょ濡れで帰ってきた次男が、

「雨の中で遊んできていい?」

とまた出ていったので、

僕も傘をさして表に出た。

「おかしくない?雲が左に動いてるのと、右に動いてるのとある。見て、向こうのほう晴れてる」

次男はさっきよりも雨に濡れていた。

どんよりとした空の一部分だけ夕焼けで赤かった。

僕は先に家に入った。

 

「外めっちゃ寒いよ、氷点下だよ」

と言って長男も部活から帰ってきた。

「へえ、そんなに寒いんか」

と聞くと、

「ねえ、氷点下ってなに?」

って長男が言った。

「すごく寒そうに聞こえるだろうと思って使った」

らしい。