俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

敏腕マネージャー

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カメラマンのギャラは、雑誌なら雑誌ごとにページ単価があるので分かりやすい。でも、ウェブや広告、カタログとかで、はじめて仕事をする相手の場合、「おいくらぐらいになるか見積もってもらえますか?」とか「これぐらいの金額で考えていますが、いかがでしょうか?」とか聞かれる。これが困る。カメラマンの仕事というのは、金額があって無いようなもの。でも、あんまり大きくでて「金の亡者やな」と思われても嫌やし、かと言って安く言いすぎてタダ働き同然になっても家族が飢える。とにかく「自分で自分に値段つける」のは、なかなか難しい。

そんな僕に最近マネージャーがついた。

なので、

「金額につきましては、一度マネージャーに確認して折り返しいたします。」

と先方に答えることにしているけど、僕のマネージャーは、嫁さんです。

マネージャーは、

「これぐらいは出るやろ」とか「あんまり安売りしなや」とか、東京生まれやのに、お金のことに関しては関西弁でアドバイスをくれる。

 

 

平成最後の誕生日

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平成最後の誕生日というより、平成最後の日が誕生日。小さい頃は、昭和天皇の誕生日の次の日と言っていましたが、その後は、みどりの日の次の日と言っていて、その後は、クリスティアン ダンストとサンドウィッチマンの富澤さん(富澤さんは生年月日も同じ。自慢)の誕生日と言っていました。45歳になりました。倍にすると90歳です。90までは生きられへんと思うので、折り返し地点は過ぎたんかなと思っています。ブログ見てくれてありがとうございます。また、たまに覗いてください。なんか書いておきますので。

 

 

棒ゲーム

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風呂上がり、子どもの頭をドライヤーで乾かしていると、「ねえパパ、今日は棒ゲームある?」と子どもが聞いてくる。

解説しよう、「棒ゲーム」とは、二段ベットの上段に乗った3人の子どもが、僕の振る1mぐらいの棒に当たらないよう、さながらファミコンのマリオの様にしゃがんだり、飛び越えたりしながら、ただただ逃げまくるだけという、うちの子に大人気のゲームである(3回棒に当たるとゲームオーバー)。棒に当たったのが悔しくて泣き出す子、寝る前に汗だくになる子も続出の痛快アスレティックゲームの決定版!棒ゲーム!!日本初上陸!!!

(上の写真は棒ゲームに使う棒)

 

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入浴。風呂で大事なのは、子どもの歯磨きを終わらせる事。もし、3人のうち1人も歯磨きを終わらせずに風呂を出ると、もれなく妻の溜息を聞く羽目になる。それは是が非でも避けたい。湯船に浸かりながら子どもの歯を磨く。

「お父ちゃん死んでもお金残らへんけどな、キレイな歯は残しといたるからな。」

といいながら磨く。「くさい、パパ酒くさい」子どもが本当に臭そうな顔をする。ビール一本(350cc)と焼酎のロック2杯ほどが、まだ胃の中で分解されずに口から漏れているらしい。僕は口を閉じ、息を止めて歯を磨く。たまに反対側の上の方を向いて、口をタコのようにして息継ぎをする。

百獣の王

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ゴールデンウィーク特別企画。今日から3回にわたり、最近依頼された子育てのコラムの仕事でボツになったものを、もったいないのでブログに載せたいと思います。どうぞご覧ください。

 

夜、「もう眠い~」と目を擦りながら、なんとか風呂に入らないで寝ようと画策する上の2人と風呂が大好きな三男。僕は四つん這いになって、一人ずつ背中に乗せ、風呂場までを3往復する。これを子どもたちは、「ライオンタクシー」と呼んでいる。劇団四季よろしく、動きもライオンキングぽくし(見たことないけど)、たまに吠えてみせる演技にも抜かりはない。たまに、熱が入り過ぎて、自分はこのまま本当のライオンになってしまうのではないかと不安になる。

これがうちの子どもに大人気。でも、素っ裸で四つん這いになり、股間をおっぴろげ、所狭しと走り回る百獣の王を、嫁さんは密猟者の様な冷たい目で見ている。

遺伝

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街を散歩してスナップ写真を撮るという仕事が来た。

「いつも頼まれもしないでやっていることがお金になるなんて素敵」と思ってうれしかった。ロケの当日、担当のUさんと散歩しながら写真を撮った。Uさんもうちと同じぐらいの子どもがいて、自然と子どもの話なんかして歩いていた。Uさんの子は、車が大好きらしい。「じゃあ、Uさんも車好きでしょう?僕は興味ないから、うちの子は車にいきませんわ」と僕が言うと、「いや、僕も車には全然興味ないんですけど」と言うから、まあそんな事もあるだろうと思って写真を撮っていた。

昼過ぎに写真を撮り終えて、駅前でお疲れさまということになった。Uさんが「僕は車で来てますんで」というのでそこで別れた。別れた後、僕は気になって駐車場に向かうUさんを目で追うと、うすい水色がなんともいい感じのトヨタランドクルーザーの前で止まった。「結構興味ある方ちゃう?」と言った自分の声が、周りの人にも聞こえるぐらい大きすぎて、自分でも驚いた。