俺のイタリア

イタリアに行ったことのない男の日常

ゲーマー

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うちの家では、まだ子どもにテレビゲームを買ってない。

子どもらは、買ってくれとうるさいが、

まだ買ってない。

「なんでダメなの?」

と半泣きで聞かれても、

ちゃんとした考えはない。

ちょっと前、

僕は、スマホのコップのゲームと、

ペンギンが増えるゲームにハマっていた。

 

 

スイッチヒッター

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僕の母は、「スイッチヒッター」だった。

高校生の時、ソフトボール部で国体に出たこともあった。

「わて、足早かったから、高校のソフト(ボール)の監督が、「加瀬は足早いから左打ちに変えろ」言われてな、ほんで左打ちの練習して、左やと一塁まで一歩近いやろ、それで一番バッターや、すぐ塁でたんねん、うちの高校の3番4番が上手でな、バーンて打つやろ、わて一塁からサーっ走って、ホームまでバーと帰ってきて、直ぐ一点や、おもろかったわ。でも今は、リュウマチなってもてほんまあかんわー、これも父ちゃんがな、」

と、母の青春時代の思い出は、いつも持病のリュウマチの話を経由して、最後は父の文句になって話が終わっていた。

 

 

 

ミスみどり

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僕の母は、「ミスみどり」だった。

「ミスみどり」は、うちの実家のブティック「いとや商店」があった大阪の安立町商店街の今はなきミスコンテスト。

母は事あるごとに「わて、「ミスみどり」やってんで」と自慢してたので、若い頃の母は、まあまあ美人やったんやと思って育ってきたけど、ある時見せてくれた「ミスみどり」時代の写真の母が、ぱつんぱつんに太っていて驚いた。

 

「ミスみどり太いやん」

と僕が母に言うと、

「何言うてんの、こん時、ソフト(ボール)やめて、盲腸の手術の後でよう食べて、ちょうど太っとったんやんか。日舞はやっとったけどな、それで日舞の先生に一人で踊りぃ言われて、わて一番ええ役で他の子らの前で一人で踊ったんやで」

と半分本気で怒りながら始まったよくわからない言い訳が、最後に他の自慢話に上手に着地していた。